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第2回 統合ソフト講習会「GAMESSによるFMO計算講習会」~次世代スーパーコンピュータプロジェクト ナノ分野グランドチャレンジ研究開発~

2008年11月10日 会合

日時 平成20年12月18日(木)9:30~18:00(終了予定時刻)

場所 愛知県岡崎市・分子科学研究所 研究棟201会議室
  ( http://www.ims.ac.jp/location/koutsu.html )をご参照下さい。

ソフトウェア名 「GAMESSによるFMO」

講師 北浦 和夫教授(産総研)
   末永 正彦助教(九州大)
   Dmitri G Fedorov氏(産総研)
   永田 武史氏(産総研)

参加費 無料

定員 25名(基本的に先着順ですが、民間企業の方を優先しております)

GAMESSによるFMO計算講習会 プログラム(案)
9:30-10:30 FMO法の概要 Fedorov担当
10:30-11:30 FMO法の応用例 北浦担当
11:30-12:00 方法と応用に関する質疑応答 北浦担当
networkの設定とノートパソコンの設定 Fedorov担当
12:00-13:00 昼食
13:00-15:00 Facioの使用法とFMO計算入力データの作成 末永担当
15:00-15:30 FMO計算の実行 Fedorov担当
15:30-16:00 休憩
16:00-17:30 GAMESS-FMOの機能と使い方 Fedorov担当
17:30-18:00 全体の質疑応答 全員

申込先 米沢 東夫 TEL.0564-55-7464  FAX.0564-55-7025

内容 FMO(フラグメント分子軌道)法は、巨大分子・分子集合体を小さなフラグメントに分割して、フラグメント単量体とフラグメント2量体のabinitio MO計算を行って、これらのエネルギーを用いて全系の全エネルギーを計算する方法です。通常のabinitio MO計算の結果を非常に高い精度で再現すること、高並列計算が効率よく行えること、フラグメントに基づいて分子内・分子間相互作用の解析が行えること、などが特徴です。
これまでに、数多くの生体高分子(タンパク質、DNAなど)や分子クラスターなどの計算に適用されています(D.G.Fedorovらによる総説J. Phys.Chem. A, 111, 6904 (2007)を参照してください)。なかでも、FMO法によるタンパク質とリガンドの相互作用解析は、ドラッグデザインのための有用な知見を得ることができるものと期待されて、創薬研究者の方々の利用が増えています。
 FMO計算プログラムは、アイオワ大学のGordon教授のグループで開発されているGAMESSに組み込んで公開しています。本講習会では、FMO法の基礎と応用、GAMESS-FMOの機能の説明と、九州大学の末永先生が開発されたモデリングソフトFacioによる、タンパク質の構造モデリングからFMO計算のための入力データの作成と計算結果の可視化について、末永先生に教授いただきます。さらに実際に、タンパク質のFMO計算の実習を通じて、実践に役立つ様々な知識とノウハウを習得していただく予定です。
ふるってご参加ください。

用意していただく物と事前に準備していただくこと
(1)ノートパソコン(Window XP搭載、有線LAN搭載)を持参ください。
(2)SSH 対応 Terminal Emulater TeraTerm Pro UTF-8 TTSSH2 をインストールしておいてください。
(3)SSH 対応 FTP Client: FileZilla 3.0.6 あるいは WinSCP 4.0.6等をインストールして置いてください。FileZilla, WinSCP のインストール情報はいろいろな所にあります。
(4)Facioの最新版を事前にインストールしておいてください。Facioは次のWebサイトから無料でダウンロードできます。http://www1.bbiq.jp/zzzfelis/Facio_Jp.html
(5)Facioは、WinGamessとTinkerを使います。Facioのマニュアルに従って、WinGamessおよびTinkerをインストールしておいて下さい。
(6)Facioの講習会の参考資料(動画による操作説明など)が下記のサイトにあります。ダウンロードして、ご覧下さい。http://www.scc.kyushu-u.ac.jp/Facio/Facio_Prerelease.html


統合ソフト講習会~次世代スーパーコンピュータプロジェクトナノ分野グランドチャレンジ研究開発~
背景 私どもは、2006年4月より文部科学省「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクト(以下、次世代スーパーコンピュータプロジェクト)におけるグランドチャレンジアプリケーション研究
開発拠点(ナノ分野)として出発致しました。
 現在開発中の次世代スーパーコンピュータを分子・物質の計算科学のシミュレーションで最大限に活用できるよう、計算科学理論・方法論の確立と、それらに基づくソフトウェアの開発を行っております。これらのソフトウェアは、電子・原子・分子レベルからの精緻な大規模計算に基づいて、ナノスケールの物質で発現する特有の現象・特性を解明し、予測することを可能とします。具体的に「次世代ナノ情報機能・材料」「次世代ナノ生体物質」「次世代エネルギー」の3つのグランドチャレンジ課題を設置し、それぞれの分野の解明にブレイクスルーをもたらす計算科学の飛躍知の発見・発明に繋げていきます。また、研究開発拠点に産学連携体制を構築し、研究成果の産業界への展開を図っております。
 その中で、計算科学の広い裾野を形成することを目的として、その基盤となる統合ソフトの利用講習会をソフトごとに継続的に各地で開催致します。ここでは、講習会資料を用意しながら、基礎となる方法論の講義、ソフトを用いた研究事例の紹介、実際にソフトを用いた計算実習等を行います。
 具体的に、以下の7本のソフトを対象としています。
・QMAS(密度汎関数法、平面波基底による固体の高精度計算)担当:石橋 章司教授(産総研)
・時間依存密度汎関数法 担当:矢花 一浩教授(筑波大)・善甫 康成氏(住友化学(株))
・電気伝導計算 担当:小林 伸彦准教授(筑波大)・広瀬 賢二氏(NEC)
・高並列汎用分子動力学シミュレーションソフト 担当:岡崎 進教授(名大)
・RISM/3D-RISM 担当:平田 文男教授(分子研)・吉田 紀生助教(分子研)
・高速量子化学計算ソフト 担当:永瀬 茂教授(分子研)・北浦 和夫教授(産総研/京大)
・連携ツール(GIANT、IGNITION) 担当:岡崎 進教授(名大)・水谷 文保氏(分子研)

 今回は第2回目として、「高速量子化学計算ソフト(GAMESSによるFMO計算講習会)」を行います。詳しくは上記内容をご参照下さい。
 皆様のご参加を、お待ちしております。
                     ―ナノ統合拠点事務局―

Email:nanogc1(at)nanogc.ims.ac.jp
迷惑メール対策のため、メールアドレスの(at)を@に置き換えてください。 (Please use at sign instead of (at).)

URL:http://nanogc.ims.ac.jp/nanogc/index.html



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