
日本生物物理学会 2019年年会実行委員会
概要: 蛍光タンパク質を全細胞の細胞質に発現するマウスから網膜を単離し、多光子顕微鏡で表面から深さ200 µmまで、1 µm間隔で断層撮影した。動画ではそのスタック画像を13秒で再生することで、あたかも網膜の内部に飛び込んでいくような編集をした。 見どころ: まず上下方向に流れる視神経束、次に2度見られる網目状の血管、そして最後に整然と並ぶ約10層の視細胞核が挙げられる。驚くべきことは、普段我々が見ている世界が、これらの神経層を通過した後の光という事実である。通常の組織では光が散乱してしまい、明瞭な結像が得られないだろうが、網膜には組織内に生きた細胞で構成された特別な光学系が存在する。 撮影装置名(メーカーとモデル):オリンパス 多光子レーザー走査型顕微鏡
(2019.10.28)