生物物理とは

生物物理学は、生命の根元を理解しようとする学問です。生命は物質に担われています。物質科学の原理から、どのように生命現象が引き起こされるのでしょうか。 また、生命には特徴的な階層構造が見られます。生命らしさが現れる最も小さい単位は、生体高分子です、生体高分子が自己組織化して超分子集合体が、さらにその有機的な集まりにより細胞が、 そして細胞の組織化により器官や個体が、出来上がります。さらに、生態系が生命の階層構造の最上位に位置しています、生物物理学の目的は、これらの各階層における生命現象の物質科学的基礎を理解し、 その階層をつなぐ原理原則を見いだすことによって生命現象を解き明かすことです。そのためには、革新的なアイデアや創意工夫が求められます。研究者の叡智が最大限に発揮できる学問です。

生物物理学は、真理の探究を通して人類社会の発展に貢献します。これからの高度高齢化社会におけるQOL(Quality of Life)の向上や、医療技術の進歩に、生物物理学の成果は大いに貢献するでしょう。 また、高度情報化社会におけるマン-マシン・インターフェイスの、技術的な諸課題、情報化に伴う心の問題の解決にも生物物理学の成果は役立ちます。 持続可能な地球環境を実現するためにも、生命の物質的基礎の理解とその応用は重要なものとなるでしょう。生物物理学は、未来に向かって大きく羽ばたこうとしています。

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